会員各位
2021年HMYCクラブレースの日程が決定しました。
来年も全20レースを予定し、うち5レースにはブルーウォーター派の方々もお楽しみ頂ける「モデラートクラス」が併設されます。 NIPPON CUP葉山シリーズは来年も4月と10月に開催予定です。
尚、レース名称はスポンサードの状況に応じて変更になります。また、本部艇の担当などは決まり次第お知らせします。
2021年も引き続き新型コロナウィルスの感染防止対策を徹底しながら実施していく予定です。レース運営ならびに表彰式等、クラブレースへご理解・ご協力の程よろしくお願いいたします。
多くの皆様の参加をお待ちしています。
2021年クラブレース日程
以上
クラブレース委員会
初日の雨から一転、2日目は晴天に恵まれました。
2020年10月17日〜18日の2日間、葉山マリーナヨットクラブ主催、Audi NIPPON CUP葉山オータムシリーズが開催されました。例年は春と秋の2回おこなわれ、年間チャンピオンを競うシリーズレースですが、コロナ禍の今年はスプリングシリーズが中止となったため、オータムのみ、1年ぶりの開催となります。
相模湾のレースは徐々に再開しつつあるものの、例年通りの参加艇が集まるのか予測が難しい状況の中、蓋を開けてみれば今回も32艇のエントリーがありました。また、開催にあたっては、「NIPPON CUP新型コロナウイルス感染症対策規定」のもと、毎朝の検温や健康状態の申告など感染予防対策も徹底しておこなわれました。
大会初日は、本降りの雨に見舞われ、北寄りの強風でレガッタがスタートしました。今年もIRCクラスとワンデザインのMelges20クラスが設定され、IRCは更に軽排水量艇のハイパフォーマンス(HP)ディビジョンと、ディビジョンA、ディビジョンBの3つのグループに分かれて競います。
最初のスタートはMelges20クラスです。5年前に今の形でのNIPPON CUPを立ち上げた時、今後の盛り上がりが期待できるワンデザインクラスとして採用しましたが、年を追うごとに存在感を増すクラスとなり、今年は過去最大の9艇が集まりました。
続いてIRCのHPディビジョン、最後にIRCのA、Bディビジョン18艇の一斉スタートです。この日は終日タフなコンディションが続き、トラブルに見舞われる艇もありましたが、順調に3レースが実施され、初日を終えました。
翌2日目は、前日の雨から一転、朝から富士山や伊豆大島、丹沢、箱根、天城の山々までがくっきりと見える気持ちの良い晴天となりました。北東の風もしっかり入り、葉山沖は、一年に一度あるか無いかというくらいの素晴らしいコンディションとなりました。
終わってみれば2日間とも風に恵まれたシリーズとなりました。予定通り計5レースが実施され、うち3レースは6レグのコースで実施されました。葉山の風をお腹いっぱいに楽しんで頂けたならサイコーに嬉しいです。これだけのレグ数でスコアを纏めて走りきった艇は真の勝者と言えるのではないでしょうか。
IRC ディビジョンHP優勝<CENTURY FAST GP>(GP 33 N/M)
IRC ディビジョンHPの優勝は<CENTURY FAST GP>(GP 33 N/M)。2位と1ポイント差で逃げ切り、初優勝を飾りました。今回のディビジョンHPは参加艇こそ5艇と少なめでしたが、やはりキールボート界の花形であるハイパフォーマンスボートの迫力あるレースシーンは、今回もNIPPON CUPを華やかに彩りました。
同時スタートとなったディビジョンA、Bは、言わずもがなレーシングフリークたちのガチンコ対決です。古参チームも若手チームも百戦錬磨のクラブレーサーも一緒になって、熱いレースが展開されました。ディビジョンAは11艇の参加で最大フリートを形成する中、<VOGUE>(JND 36)が全レースでトップを取り圧勝しました。ディビジョンBは新艇KER 33で乗り込んだ<APHROS>が終始快走し、優勝を勝ち取りました。
IRC ディビジョンA優勝(JND 36)
IRC ディビジョンB優勝<APHROS>(KER33)
Melges20 クラスは、ロンドン五輪470代表、原田選手やナショナルコーチ山田寛氏が乗り込む<TRINITY>が、2位以下を大きく引き離して優勝を飾りました。他のチームの乗り手も錚々たる顔ぶれで、過去のオリンピアンや来たる東京五輪代表選手に加え、パリ五輪を目指して鎬を削る若いセーラーが数多く参加し、ハイレベルなレースが展開されました。
Melges20クラス優勝<TRINITY>(手前)
運営は、今年もオール葉山として全てクラブメンバーの手でおこないました。相模湾特有の水深の深さ(スタートエリアは水深60m超、アンカーラインは200m!)で、テンポよく運営するには苦労が付き纏いますが、今回、JSAFレースマネジメント講習でのアドバイスを参考に、全てのマークのアンカーを新調し、ダンフォースから唐人アンカーに置き換えました。これは非常に効果的でした。今後もエキスパートの知見を取り入れながら、よりスマートな運営を目指してブラッシュアップしていければと思います。
今年も多くのスポンサーに支えられレースを実施することができました。レースのクオリティーを確保した上で、ギャラリーに向けた「魅せるレース」も意識しながら観覧艇の運航をおこないました。コンディションに恵まれたおかげで、観覧艇の目の前で豪快なマーク回航が披露されるなど、スポンサー関係者にも海の上での非日常的な時間や華やかなレースシーンをお届けすることができました。
コロナ禍での難しい状況で開催された今年のNIPPON CUP。いつものような賑やかなパーティーは開催できませんでしたが、海の上のレースは十分に熱い2日間となり、IRCの元気なベテランセーラーに混じって、Melges20の若い世代が新しい風となって盛り上げた大会となりました。このNIPPON CUPをきっかけに、次世代のセーラーが、ミドルボートやビックボートの世界へと自然に繋がり、いずれオフショアの世界にも挑戦していくことを期待しています。
Audi NIPPON CUP ギャラリー
Audi NIPPON CUP 2020オータムシリーズ レース結果
Audi NIPPON CUP 2020大会公式サイト