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Audi NIPPON CUP2019スプリングシリーズレポート

天候と風に恵まれたAudi NIPPON CUPスプリングシリーズ

葉山マリーナヨットクラブ主催のキールボートチャンピオンシップ、「Audi NIPPON CUP葉山スプリングシリーズ」が4月13日(土)~14日(日)2日間、葉山沖で開催されました。相模湾の今シーズンを占う、インショアレース開幕戦とも言えるこのレガッタに、ワンデザインのMelges20からハイパフォーマンスボートまで33艇が参加しました。

葉山は今、最高の季節を迎えています。新緑の山々や富士山、キールまでくっきり見える綺麗な海に彩られたフォトジェニックなレースシーン、美しい映像。NIPPON CUP葉山スプリングシリーズは天候と風に恵まれ良いレガッタとなりました。

 

大会初日、葉山は雲一つない快晴となりました。数日前まで不安定な弱い風が予想されていましたが、朝は北寄りの風がしっかりと入り、大きな富士山をバックに2日間のレガッタがスタートしました。

最初のスタートとなるMelges20クラスは、ディンギー出身の若いセーラーも多く、活気のあるクラスです。IRCクラスと同じコースを使用する工夫として、短い距離で少し手前に設置された色の違う上マークを回ります。

続いてIRCクラスHP(ハイパフォーマンス)ディビジョンがスタートします。今回はホストクラブHMYC所属のK36-SAMURAIの<SPANK>と<Gaia>が運営に回っていますが、それでも豪華な顔ぶれが揃い、NIPPON CUPの華の部分として大会を盛り上げます。
最終スタートはミドルボートを中心としたIRCディビジョンAと最大フリートのディビジョンBの19艇が同時スタートとなります。

第1レースは振れ幅が大きい陸風でしたが、順調に終了。続く第2レースは途中で風が弱く不安定になり、波乱の逆転劇などがありました。その後、予報どおりシーブリーズが入り、第3レースはマークを反転させ南寄りの風で実施しました。軽風ながらも予定どおり3レースを完了し初日を終えました。

2日目は、心配された雨もなく15kt前後の南風が入る絶好のコンディションでスタートしました。良い風に恵まれたおかげで接近戦が多く、マークごとに順位が入れ替わり、Tail to Noseでのマーク回航や僅差でのフィニッシュなど、エキサイティングなレースが展開されました。予定どおり2日間で5レースを完了しました。
終わってみれば、各クラスとも接戦で、タイブレークの末に最終順位が決まるケースも多く、とても白熱したレガッタとなりました。

Melges20クラスの優勝は、安定したスコアで<TRINITY>が勝ち取りました。2位は<LE GARBI>が3位の<CONTIOUS>を僅差で振り切りました。<LE GARBI>は、HMYCが若手セーラーを支援する「U25 NEXT GENERATION PROJECT」の一環として結成されたチームです。HMYCでは今後もこのプロジェクトを通じて若手セーラーの活動を応援していく予定です。Melges20クラスでは、このNIPPON CUPが「Melges World League Asia Division」の第1戦に組み込まれていることもあり、今後の国内でも更なる盛り上がりが期待されます。

IRCクラス、ディビジョンHPは、<KARASU> (MILLS 41)が貫録の優勝を飾りました。2位は1ポイント差で<ESPRIT> (CARKEEK 40)が入り、3位は<CENTURY FAST GP> (GP 33 N/M) となりました。
従来のオーソドックスなクルーザーレーサーに比べ、そのスピードや性能から競い方が異なる最新のHPR艇のために、IRCクラスは昨年から DLR と TCCを考慮したハイパフォーマンス(HP)ディビジョンを設けています。
今後も日本のレースシーンをますます盛り上げていく華やかなクラスとして、引き続き多くの参加を期待しています。

IRCディビジョンAは初日のDSQで出遅れた<VOGUE> (JND 36)が劇的な逆転優勝を遂げました。沼津から遠征した2位の< MIWA> (SYDNEY 36 CR)は安定したスコアでまとめ圧勝と思われましたが、カットレース後のタイブレークで<VOGUE>に軍配が上がりました。3位は表彰台の常連艇<KOUFU> (FIRST 40)が入りました。トータルポイントのみならず、それぞれのレースが秒差の戦いとなり接戦が繰り広げられました。

IRCディビジョンBは、1日目を終えてトップだった<FELLOWS> (YAMAHA 33S)が2日目にはスコアを乱しましたが、初日の貯金で逃げ切って見事優勝を勝ち取りました。2位以下は4艇が同ポイントでタイとなる大接戦となり、上位のレースが多かった<HOBBYHAWK> (YAMAHA 30 SN)が2位に、最終レースの1位で躍進した<TRAVIES> (A 31)が3位に入りました。元気で熱心なクラブレーサーが集まるディビジョンBは、実施した5レースすべて違う艇がトップをとっていて、性能差や実力差が少ない分,非常にエキサイティングなレガッタとなりました。

ミドルボートを中心としたIRCディビジョンA、Bの盛り上がりは特筆すべきで、5月の関東ミドルボート選手権、そして6月の全日本ミドルボート選手権を控え、相模湾は暫く賑やかになりそうです。

最新鋭ボートから元気なクラブレーサーまでが集まる活気に満ちた華のあるレースを開催したい、若手セーラーが目標にできるようなワンランク上のキールボートチャンピオンシップを開催したい、こんな思いで始まったこのイベントも5年目となり、そろそろ相模湾の定番レースの仲間に入れてもらえた頃でしょうか。
今年はHMYC所属のK36-SAMURAIの<SPANK>と<Gaia>が運営に回っていますが、プレーヤー目線を大切にした自主運営は、クラブのDNAでもあります。葉山マリーナヨットクラブでは、今後も相模湾のレースシーンを盛り上げ、セーリングスポーツの発展に寄与する活動を続けていきたいと考えています。

一般社会での認知度が低く露出も少ないヨットレースを、5年間一貫して支援して頂いているアウディジャパン販売(株)様ほか、たくさんの協賛企業の皆様にあらためて感謝いたします。

次回NIPPON CUP葉山オータムシリーズは、10月19日~20日に開催予定です。年間の総合優勝チームには 高級腕時計やチームウェアが提供され、また参加艇の中から抽選でエアチケット付き海外クルーズ船への招待など豪華な副賞が用意されています。年間成績での競い合いはもちろん、秋シリーズのみの参加も歓迎します。
10月に葉山沖でお会いしましょう!

 

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